CASE STUDY

導入事例

【公開日】2024.11.12
導入企業インタビュー

株式会社ベネッセコーポレーション ~教育のプロフェッショナルが選ぶ「“経験の棚卸”を支える、考え抜かれたリスキリング支援サービス」

教育のプロフェッショナルが選ぶ “経験の棚卸”を支える 考え抜かれたリスキリング支援サービス
企業理念「よく生きる」の実現に向けて一人ひとりの向上意欲と課題解決を支えるベネッセグループの一員として、教育・生活事業を軸に多様なサービスを展開される、株式会社ベネッセコーポレーション様。
同社でReskilling Camp「プロジェクトマネジメント研修」を導入いただくに至った経緯と成果、そして今後の展望について、Udemy事業本部 事業戦略部 経営企画推進課課長の長谷川氏にお話を伺いました。
株式会社ベネッセコーポレーション
社員数:連結17,082名
  • 課題
    事業拡大を見据え、組織横断的なプロジェクトを推進して新たな価値を生み出す力の実装が組織課題に。
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  • 効果
    「Udemy Business」教材を活用した学習・テクニカルコーチとの1on1・グループワークのサイクルを通じて体得した知識やフレームワークが、業務で活かされていることを実感。
    個々の経験や感覚に委ねられる傾向の強いプロジェクトマネジメント領域において、メンバー間の “共通言語” の獲得が実現。
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お客様インタビュー

検討した背景

「Reskilling Camp」導入を検討されるようになったきっかけをお聞かせください。

202411_int_photo1 長谷川氏:今回「Reskilling Camp」を導入させていただいたUdemy事業本部「大人が可能性と生きていく社会へ。」をビジョンとして掲げ、社会人向けの教育事業を手がける部署です。オンライン学習プラットフォームサービス「Udemy」のご提供を軸としながら、現在はHRをはじめとした隣接領域にも事業を拡大、発展させていくべく取り組んでいます。

新たな事業領域に挑戦するにあたっては、プロダクトを広くお客様にお届けする力だけでなく、多様なメンバーで横断的なチームを組んで今までにないものを形づくっていく、“プロジェクトマネジメントスキル” が欠かせません。このスキルを組織として実装することを今取り組むべき課題と捉え、研修の実施を考えるようになりました。

実際の業務を通じてではなく、“研修”という学びの機会を設けてスキル獲得を目指そうと考えられたのはなぜですか?

長谷川氏:プロジェクトマネジメントには標準はあるものの唯一の正解があるわけではなく、進め方やスピード感、管理の粒度などは、担う人によってさまざまですよね。

こうした個人の知識や経験値、感覚に委ねられる傾向の強い領域において、各メンバーが研修という場を通じて “共通言語” を持つようになり、「これって、あの研修で学んだ〇〇だよね」と対話できるようになることが、横断チームとして新規事業を起こしていく助けになると思えたのです。

これまで新規事業のプロジェクトをリードする立場を経験する中で、この共通言語がなかったために失敗してしまった経験を思い起こし、みんなも同様に抱えているかもしれない課題を解決できればと、研修導入の検討を進めました。

選んだ理由

研修の実施方法について、どのように検討を進められましたか。

長谷川氏:スキルや経験の豊富なファシリテーターがいらっしゃる中での学びが必要だという思いから、内製ではなく外部のプロフェッショナルの力をお借りしたいと考えており、その中で当初から惹かれていたのが「Reskilling Camp」です。

Reskilling Campについては、「Udemy Business」の教材活用を接点としてサービス開始当初から共同研究、連携をさせていただいてきたご縁があり、“人” に依存するプロジェクトマネジメントの領域も安心してお任せできるだろうという思いがありました。

「Reskilling Camp」導入の決め手となったポイントについて教えてください。

長谷川氏:学びの流れとして、「Udemy Business」教材を活用した独学・テクニカルコーチとの1on1・グループワークというサイクルが設定されていることが、最大の決め手です。

単に「動画教材を見て終わり」ではなくこのサイクルを複数回まわすことで、知識やフレームワークを深く理解して身につけていけるのではという期待がありましたし、コーチによる伴走が頻度高く、複層的にあることで、オンラインで3ヶ月にわたって研修を受ける中でもモチベーションを維持できそうだなと。
まさに「こんなふうに研修を受けたかった」と思える内容で、迷いなく決断できました。

学習スケジュール

導入による成果

研修の実施内容について教えてください。

長谷川氏:まずはキャリアコーチとの面接(オリエンテーション)からスタートし、その後
 1.指定された「Udemy Business」教材の視聴による個人学習
 2.学習内容をふまえた個人課題
 3.テクニカルコーチとの1on1
 4.受講者同士によるチーム勉強会(ピアラーニング)
というサイクルを6回繰り返した上で、最後に再びキャリアコーチと面接を行って研修が終了となる流れです。

事前のヒアリングで実施目的やニーズを丁寧に吸い上げていただき、「IT系の定型的な取り組みに限定せず、事業を作り上げるという非定型な取り組みを中心に “プロジェクト” を捉えたい」という要望に対しても、事前にテクニカルコーチの方ともすり合わせいただくなど、ご配慮をいただきました。

実際に受講された感想としてはいかがでしたか?

長谷川氏:必要な知識を体系的にインプットできただけでなく、そのインプットをもとにしたアウトプットを通じて多くのものが得られたと感じています。

202411_int_photo2 特に印象に残っているのはコーチとの対話を通じた「言語化」です。研修では、あらゆるタイミングで思いや課題意識、考え、そしてそう考える理由を整理して言語化することを求められました。言語化した考えに対するフィードバックを受けて自分の中で解像度が高い部分・低い部分を知れたり、初めに言語化した「研修で得たいこと」を最後の面接で振り返り、学ぶ過程での意識の変化に気付かされたり……面白い発見がさまざまありました。

またピアラーニングで考えを発表し合い、深掘りする中で、普段の業務では見えないようなところまでメンバーのことが見え、自分の経験や考えを内省することに繋がった点も大きかったなと。 これらの過程から「思っていることも、同じ事象に出会ったときのアプローチも、それぞれに違う」ことを知り、自分のやってきたことが唯一の正解ではないと改めて自覚するとともに、“別の打ち手” を意識できるようになった手応えがあります。

「Reskilling Camp」導入による成果があればお聞かせください。

長谷川氏:研修を通して理解した知識やフレームワークが、実際の業務の中で活かされていることを実感しています。 「プロジェクトのスコープを初めに握ろう」「リスクマネジメントの観点で、ステークホルダーをしっかりと洗い出しておこう」など、プロジェクトの質を大きく左右する大切なファクターへの意識が確実に高まり、プロジェクトマネジメントの所作として根付きつつあるというのは、とても大きなことだと感じます。

また新たなプロジェクトに取り組む中で、一緒に研修を受けたメンバーと「あの講座で学んだ、あの知識のことだよね」「研修で扱ったああいうものを作ってみたらいいんじゃない?」と “共通言語” を介して意思疎通する、といった場面が出てきており、研修の成果が形になりつつあることを嬉しく思っています。

今後の展望

プロジェクトマネジメントスキルの獲得・育成に課題を持つ組織に対して、「Reskilling Camp」のどのような点をおすすめいただけますか?

長谷川氏:プロジェクトマネジメントに限らず、ビジネス全般に言えることですが……経験を積むほど自信を持って新しいことができるようになりますが、進む方向を見誤ったり柔軟性を失ったりしてしまわないためにも、時にその経験を一定の尺度から、あるいは他者との照らし合わせによって “棚卸” することが必要ではないかと考えています。

そうした棚卸を行うにあたっては、知識や経験を豊富に持つ方が伴走してくださることが重要であり、その機会をしっかりと担保するプログラムが組まれている点が「Reskilling Camp」の魅力の一つではないでしょうか。

キャリアコーチとテクニカルコーチのサポートによって知識を体系的に学び直し、自身の経験の価値や位置付けを捉え直すことで、「自分の考えは確からしい」「でも、打ち手はそれだけではないんだ」と常に意識するきっかけが得られるはずです。

ありがとうございます。それでは最後に、今後の展望をお聞かせください。

長谷川氏:あるメンバーが研修で学んだことを活かしてプロジェクトを推進し、そのやり方を前例として活かしながら、別のメンバーが新たなプロジェクトを推進していく。そういった繋がりによって、少しずつプロジェクトマネジメントのコンセプトが組織内に広まっていくと思います。研修受講メンバーとしてこの動きをしっかりサポートしていき、当初研修の目的として描いた「プロジェクトマネジメントスキルの組織としての実装」を実現していきたいと考えています。

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長谷川 智
株式会社ベネッセコーポレーション
Udemy事業本部
事業戦略部 経営企画推進課 課長